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【最近の日本映画はこうして作られる。金儲け第一? そこに愛はあるかい?】 [2016]

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映画の作り方はいろいろあるが、

今回は実行委員会方式を紹介する。スタートもいろんなパターンがあるが、例えば製作会社が企画を立ち上げる。人気漫画の「*****」を映画化しようと考える。まず、製作費。最初は原作を出している出版社にアプローチ。そしてテレビ局、レコード会社、ビデオ会社、映画によく投資している企業。さらには俳優事務所。

それぞれの会社が出資。例えば10億円集まったとする。それが製作費となりスタートする。当然、出資している俳優事務所から主演俳優は選ばれる。或いは、主演にしたい俳優のいる事務所に出資を頼む。DVDは出資したビデオメーカーから発売。テレビ放映は出資したテレビ局だ。各社からプロデュサーが出されて、製作会社が幹事となり、制作を進める。

シナリオライターを決める。「同じ原作者の漫画を映画化したベテランのAにしょう!」とか決まる。書かれたシナリオは各社にまわされて、意見が出される。俳優事務所は特にうるさく言って来る。「うちの***の出番が少ない。もっと増やせ」「主題歌もうちの***に歌わせたい。歌手デビューも考えている」という感じ。

そんな進行と同時に監督も決める。

誰がいいか? 原作はSFものなので、若手がいいだろう。「怪獣ものが得意なB監督がいいのではないか?」とか話が出るが、以前にも書いた通り、製作委員会方式では、いろんな人がいろんなことをいう。それをうまくまとめて、不満が出ないようにすることが大事。我慢強く、協調性があり、自己主張の少ない監督が求められる。

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「怪獣が得意のB監督は傲慢なところがある。だから、おとなしくて、何でもいうことを聞くC監督にしよう!」とか考えてしまう。C監督はSFものはまるで苦手だとしても、そんな理由で決まることが多い。他にも、スポンサーのD社長はある女優のファン。で、その子をキャスティングする。音楽はE社が応援している作曲家にしよう。と、皆が満足するように行われる。

さ、これでお分かりだろう。

この場合。一番大事なのはスポンサーの顔を立てるということ。いい映画を作る。おもしろい作品を作るではない。もちろん、表面的に「素晴らしい映画にしよう」とはいうが、各社がそれぞれのプラスを求めていては、いい作品にはならない。さらに、監督の要望はほとんど実現しない。キャストはすでに決まっていたり。音楽も知らない人。主題歌が上がって来て聴くと、物語とは全くテイストが違う。でも、それをエンディングに流さなければならない。

おまけに、C監督はSFが好きではない。最初からやる気が起こらない。実質的な仕事は多くの人の顔を潰さぬように、各社の意見を調整。取り入れること。こうして、多くの力ある企業が参加。巨額の製作費が動き、多くのメディアを使って大宣伝される。映画館も都心にある大手シネコン。でも、考えてほしい。この作品に愛がある人がいるのか?

原作はベストセラーだからという理由で決まった。プロデュサーが惚れ込んだ訳ではない。監督はSFが好きではない。原作に思いがある訳ではない。彼の思いとは関係なしに主題歌が作られ、キャストが決まる。出資会社もそれぞれのメリットがあるから参加している。愛がどこにもないまま。形として映画が作られる。これでいいものができる訳がない。

黒澤明の映画がなぜ、素晴らしいか? 

それは黒澤が「これを作りたい!」という思いがある題材を、優れた黒澤組のスタッフ、キャストが必死で作るからだ。ハリウッドのルーカスも、スピルバーグも、キャメロンも、同じだ。皆、監督たちが「これをやりたい!」という作品を作るから名作になり、大ヒット作となる。

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それに対して、今の日本映画。

この製作委員会方式は誰も「思い」がない。監督さえも愛を感じていない。皆の顔を立てることが優先。だから、詰まらない作品しかできないのである。もちろん、この方式でも多少違った展開をすることはあるが、大差はない。例えば、監督が原作に惚れて参加したとしても、その原作に相応しい俳優を使おうとすると、俳優事務所から「うちから選べ!」といわれ、テレビ局からは「その俳優は知名度がないから、客を呼べない!」と止められる。

結局、監督の提案も意図も無視されて、出資企業が都合のいい形で制作が進むのである。結果、人気俳優が競演、スケールは大きく、まずまず面白いが、心に残らない作品になるか? どーにか出来ました〜というレベルの映画となることが多い。これが日本映画の作り方の1つ。いいものができる訳がない。愛のない人たちが金儲けだけのために、映画を作っているのだ。これでは感動作も、ヒット作も生まれない.....。


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