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俳優残酷物語①ー素晴らしい演技をしても撮影後にカットされることがある? [映画業界物語]

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一般の人は「撮影された場面は全て使われる!」と無意識に思っていることが多い。だが、実際は苦労して、時間をかけて撮影した場面でも、映画館で上映されるときはカットされることがある。

「それは演技が酷かったからでしょう?」と思うかもしれないが、そればかりではない。素晴らしい演技をしても映画本編に使われない幻のシーンとなることもあるのだ。映画はリズムは大切。トントントン。トトトトン!というように、理屈ではなく、リズムで見せて行く事も大事。だから、シナリオ上では重要なシーンでも、撮影をして繋いでみると、そこだけテンポが悪いと、その場面ごとカットすることもある。

他のシーンにも出ている俳優はいいが、その場面しか出ていない俳優もいる。その場合。撮影に参加したにも関わらず、映画には登場しない。という残酷な結果となる。その俳優の演技が下手でカットされたのなら、本人の責任でもあるが、何も罪はないのに出番が完全カット。映画には出ていないことになる。

リズムやテンポだけではない。映画の上映時間も関係する。2時間を超える映画は映画館が嫌がる。1日4回上映ができなくなるからだ。2時間を超えると1日3回上映となり、儲けが減る。当然、映画会社も儲けが減る。だから、編集時に2時間以内にするように会社は指示することがある。

2時間10分の映画なら「10分切れ!」と言われたりする。完成版が2時間10分だとすると、すでに無駄なシーンやテンポの悪いシーンはなかったりする。演技の酷い役者のシーンも、すでにカットしている。そこから10分を切るのは本当に厳しいのだが、そんな理由でバッサリといくつかの場面がカットされることこともある。

となると、それらシーンに出ている俳優も映画に出ていない事になる。真夏に暑い日に撮影したシーンでも、体調が悪い日に無理して参加していても、一世一代の素晴らしい芝居が出来た場面でも無惨にカットされる。

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そして、それら場面に参加しているエキストラ。太田組なら市民俳優の方々も一緒にカットされることになる。そのときは本当に辛い。「あーー、この場面で後ろにいる***さん。何度も差し入れくれたなあ〜。県外から参加してくれたのにカットしなきゃいけない....」ということがある。

もし、それが映画館の都合で、上映時間を短くしろというのなら戦うが、映画のテンポを失わず、完成度を高めるためのカットなら、涙を飲んで切らねばならない。その場面を残せば、映画のリズムが失われ、或はダラダラとして観客を退屈させることになるからだ。クオリティも落ちる。そんなときは涙を飲んでカットする。

俳優さんはカットされることがあることを承知している。かなりショックを受けるが、理解してくれる。が、一般の方は撮影に参加すれば自分は絶対に映っていると思い映画館へ行く。でも、映っていない。それを考えると、本当に辛いが、それもまた映画作り。

主役だろうが、大物俳優だろうが、それは同じ。バッサリとカットされることがあるのも映画。でも、それはより良き作品を作るために大事。分かっていても毎回、胸を痛める。

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