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「朝日のあたる家」映画館が次々に上映拒否した頃(下)=ホール上映では自己満足。どうすれば多くの人が見てくれるのか? [思い出物語]

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「朝日のあたる家」映画館が次々に上映拒否した頃(下)=ホール上映では自己満足。どうすれば多くの人が見てくれるのか?

2013年。原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」を企業からの出資なしに寄付だけで完成させたが、大手映画館チェーンだけでなく、独立系からの上映拒否。もはや、お蔵入りか?と思えた時期がある。そんな時、いろんな人から進言があった。

「映画館公開は無理です。皆、圧力がかかっています。ホール上映をしましょう。自主上映をするべきです」

その考え方は間違ってはいない。例えば人権や差別をテーマに映画。大切なことを伝えているが娯楽性がない。映画館で上映しても一般の動員が難しい。その種の映画はホールや市民会館を借りて上映する。実際、「朝日」は多くの団体から自主上映希望が来ていた。

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通常は映画館公開が終わってから、その手の上映依頼が来るのだが、原発事故の映画という商業映画では絶対に作れない作品ということで話題になり連絡がいくつも入っていた。「それならその団体に上映してもらった方が...」と友人にも言われたが、それではダメ。

今でもそうだが、原発ドキュメンタリーがホール上映され、見に行くと客のほぼ全てが反原発の人たち。すでに勉強し、それなりに原発事故や放射能に詳しい。映画を見て「やっぱり原発はいけない」と決意を新たにして帰る。意味がないとは言わないが、それでは広がらない。自己満足で終わる可能性がある。

また、その形ではマスコミが取り上げない。団体が前売券を売り、反原発の人たちが集まる。それで完結。でも、映画館公開の場合は、多くのマスコミが取り上げる。新聞、雑誌の映画紹介ページ。ラジオ、インターネット番組で紹介。映画ファンが見るサイトでも扱われる。それだけで物凄い宣伝になり、「原発事故を描いた映画」があることが伝わる。

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また、映画館に行った。お目当の映画はすでに上映が始まっていた。別の映画にしよう。「お、この映画。山本太郎が出ている! 話題の人だ。見てみよう」と原発に興味のない人も見る可能性がある。友人を誘う時でも「原発映画を見る会というのが、視聴覚ホールであるんだけど、行かないか?」と言われて原発に興味ない人が「是非是非」とは答えない。何だか怖い。対して映画館で上映しているのなら気楽に行ける。

だから、映画館公開は譲れなかった。数ヶ月が過ぎても上映館は決まらなかった。そんな時、横浜の映画館がやりたい!と手を上げてくれた。愛知県のシネコンチェーンが「やる!」と連絡をくれる。そこで「東京新聞」と「週刊プレイボーイ」が記事にしてくれた。そのことで「だったらウチで上映しましょう」という連絡が各地から来た。

ネットでは「山本太郎が出た映画をお蔵にできない」「原発映画を応援したい」と盛り上がった。多くの人が地元の映画館に電話。「朝日のあたる家は上映しないんですか? やらなければ二度とおたくの映画館にはいきませんよ」と過激な連絡をする人たちもいた。「上映するならチケット300枚売りますよ」という婦人団体。こうして上映館は増え、全国23館で公開された。

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そしてほとんどの映画館でヒット。沼津の映画館ではその年のナンバー1ヒット。愛知では開館以来初めて満員御礼が出た。子供から大人まで大きな反響があった。こうして多くの人の応援で「朝日のあたる家」は映画館公開を果たし、その後は世界6カ国で上映された。

そして今年、それ以来の社会派作品を完成させた。「ドキュメンタリー沖縄戦」だ。原発も沖縄戦も同じ構図だ。「朝日」と同じく、日本人が知るべき悲しい、過酷な現実を描いている。今秋、沖縄で完成披露試写会を準備中。ぜひ、見て欲しい。

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